【ムラサキウニ】

みなさんが行く海には磯場はありますか?
筆者の活動エリアにはビーチの両サイドに磯場が多いため、子供たちの磯観察が少なくなく、転んで擦過傷や、ウニを踏み抜いたなどの傷病者が連日詰め所にこられファーストエイド対応が続くことがあります。
日本の海でよく見かけるのはムラサキウニとバフンウニと呼ばれる種類のウニです。バフンウニは全体に潰れたまんじゅうのような形をしているウニで5mm程度の短い棘が特徴です。
一方、今回紹介するムラサキウニはまん丸に長い棘がついているウニです。多くの方が目にする一般的なウニと呼ばれるのはムラサキウニが多いのではないでしょうか。
筆者自身、磯場のウニ群生の水深浅い場所で、SUPから落水し、3歩ほど歩いてしまって足裏に20本以上棘が刺さったことがあります。
この時一番長いもので1.1cmの棘が足の親指の付け根に残り、医療機関で3回もメスを入れてもらった苦い経験があります。
奥歯が割れるかと思うほどくいしばるほど、激痛な治療でした…
ムラサキウニを踏み抜くなど、棘が体内に残ってしまった場合のファーストエイドとして少し紹介しておきます。
ムラサキウニは、棘先は丸いものの棘(とげ)に覆われていて、踏んだりすると、鋭い痛みを伴う刺し傷が生じます。棘は皮膚内部で砕けて、取り除かなければ慢性的な痛みや炎症を起こします。
ムラサキウニの棘はすぐに除去します。ほとんどのウニの棘は酢に溶けるため、とげが深く貫通していない限り、酢に何度も浸したり酢を浸した湿布を貼ったりすることで棘を取り除くことができます。棘が深く埋まっている場合は、外科手術で除去します。(通常、X線検査は手術前には必要ありませんが、棘が埋まっている疑いがあるけれどもそれが不確かな場合に必要となる場合があります。)湯に患部を浸すと痛みが軽減します。お湯で痛みが軽減しても、深い場所に刺さっている場合は、無理に自己処理をせず、早期医療機関受診を促してください。

ムラサキウニに海藻を食い荒らされることで海草やヒトデの数が激減していることも問題になっています。
ムラサキウニとバフンウニですが、これらのウニには毒がありません。ただし、ムラサキウニの毒にやられてしまったという話を周りでよく聞きます。
刺された時は痛いだけで気にしなかったが、2.3日たってみてよく見ると、ウニのトゲが残っている事に気づく。縫い針を使って抜いたが、一ヶ月たっても腫れが治ならない。症状は、少し痛いが、腫れている部位に針を刺すと透明な体液がでた。赤い血液はでない。
これは、実際にウニに刺された人の体験談です。
1ヶ月腫れが続いていると、毒があるのではと思ってしまうのは致し方ありません。この刺されたウニは、ムラサキウニではなく、ムラサキウニに似ていて毒を持つウニ、「ガンガゼ」です。ガンガゼも見た目はムラサキウニとかなり似ている形をしています。

ガンガゼ
ただし、ガンガゼの棘にはムラサキウニとは違うある特徴があります。それは「細くて鋭い」ことです。ムラサキウニの棘は10cm程度で、踏み抜いたりしなければ、手で触る程度では刺さることは、ほぼほぼあり得ません。ガンガゼの場合は棘が30cm程度と細くて長いため少し触れただけでも刺さりやすいです。しかも、毒を持ち、意外と脆いということで皮膚に刺さると体内に残りやすいです。
万が一、ガンガゼの棘が刺さってしまったら、棘を抜くだけではなく酢で溶けるので何度もお酢に浸したり、熱いお湯にしばらくつけて痛みを抑えるという対処が効果的です。
ただし、深く刺さった場所には、お酢でも溶けきれないことが多く、痛みが続くことが少なくありませんので、皮膚科など専門医のいる医療機関を受診してください。














