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私とライフセービング

Vol.56 – 鈴木 慎一 / Shinichi SUZUKI

2024.12.06 (Fri)

誰もが憧れる常夏の島、ハワイで育ち、海と生きる生活が当たり前でした。今思えば夢のような生活も高校を卒業する頃になると、島暮らしは狭く、島を出たいと思い、アメリカ本土での生活を経由したのち、20代後半で日本に引っ越してきました。日本でも海と共に生きる生活をしたいと思った私は、母親の実家近くの海で遊んでいる時に西浜のライフセーバーの存在を知り、これだと感じて西浜SLSCに入った事が私のライフセービングの始まりでした。

西浜に入った2000年代は、思考回路がアメリカ人だった自分にとっては???と思う事も多々ある独特な世界がありつつも新鮮な環境で面白く、ポジティブにJAPANを学んでいました(笑)あっという間に仲間の輪が広がり、様々なライフセービング活動にチャレンジをした楽しい日々を思い出します。仲間とトレーニングやパトロールをして、ご飯をする、全国のライフセーバーに共通するスタイルは、とても楽しいけれど、時に人の命と向き合わないといけない現実がある事も西浜のパトロールで経験をしました。そんな時に支えあえるのも、日々共に過ごす仲間であり、楽しみながら活動をしていく先に少しでも誰かの為になれる活動の奥深さも西浜で学びました。

ライフセービングは、海水浴場のパトロール以外にも様々な関わり方がある事をこの世界に踏み込んでから知りました。
活動をしていく中で、様々な出会いときっかけがあり、私の今の活動に繋がっています。前JLA国際室長で元ILS理事でもある、相澤千春さんとの出会いが活動の幅が世界に広がり、国際室委員として活動をしています。長年続けてきた、安全課/イベントガードと国際室がきっかけで、日本全国だけでなく海外でもIRBやPWCの活動に携わる事が出来ています。2つのきっかけが繋がり、九州のライフセービングにも関わらせて頂いて今年で10年、その中でも新宮LSCではたくさんの経験と成長をさせて頂いています。その経験を活かし、近年では、日本でも歴史があるIRBの新たな分野である、IRBスポーツに関わらせて頂き、日本のIRB競技の土台作りと、この取り組みに関わる全ての仲間とIRB競技の文化を作る為に日々楽しんでいます。1つ1つの出会いときっかけの積み重ねの中で活動が出来ている喜びを感じます。

振り返ると、この活動を通して広がるライフセービングフレンズの輪が私は大好きなのだと改めて思います。全日本の開催地である西浜に、全国から集う仲間と会う事も毎年の楽しみです。そんな時に、「今度私の浜に来てください!」「是非行きます!」このような会話を皆さんもされると思います。私は、社交辞令ではなく、本当に日本全国、海外でもどこへでも行きます。いつか行くと言ったままの浜がまだまだあります。世界中の同じ志を持った仲間に会いに行き、共に活動する為に、まだ見ぬ海に行くことが私の生涯の楽しみであり、これからもライフセービングを続ける理由です。

鈴木 慎一
Shinichi SUZUKI

LWC2024 IRB日本代表コーチ
スポーツ育成委員会IRB競技分科会 委員(リーダー)
競技安全委員会 委員
国際室 委員
IRBインストラクター
西浜SLSC、新宮LSC所属

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