私がJLA事務局に入職したのが2006年4月でした。当時、多かった電話問い合わせは、「会員証の名前が間違っている」「住所変更をしたが、以前の住所に郵送物が送られている」「資格証が届かない」等々、事務局で対応すべき当たり前のことができていない、そのことに対するご指摘でした。当然、これらのケアを行うわけですが、今度はその影響で大会や講習会等のイベントに対する告知対応が遅れることになります。すると今度は「案内が遅過ぎる」といったご指摘をいただくことに…。当時は、こういった悪循環の中で業務が行われていました。
会員登録のための個人情報は、用紙で届いた情報を手入力していました。資格証の情報も、インストラクターからエクセルファイルでいただいていましたが、そもそもインストラクターが手入力したものなので、その時点で誤字等が発生していました。ピーク時には、会員3,500名、資格発行6,500名、延べ10,000名の情報を会員管理データベースに手入力していました。さらに資格証等のカード発行は別作業ですから、この分も合わせると単純に2倍、20,000名の情報を打ち込んでいました。この作業は、1名が行い、もう1名がチェックをする体制で進められましたが、他業務を行いながら関わっていたため、完全にミスを防ぐことはできませんでした。
そこで、公益財団法人に生まれ変わるタイミングで、個人情報や資格登録管理をオンライン上で一元管理するシステムを導入しました。これが、≪LIFESAVERS≫です。いわゆる『マイページ』機能が存在し、個人情報はいつでも本人によって変更可能。その情報で資格証が発行されるので氏名間違いもありません。また所有資格の情報は、マイページでいつでも確認できますので、資格証の紛失や有効期限が分からない、といった資格を継続するために必要な情報や作業も、全てLIFESAVERSで完結することができます。
とはいえ、まだまだLIFESAVERSが完ぺきとは言えません。資格登録費の入金方法を始めとした、使い方の分かりづらさなどの課題を残しています。これらの課題を改善し、公益財団法人として皆様の大切な情報を正確に管理して参ります。これからもLIFESAVERSをよろしくお願いいたします!!
・寄稿:佐藤 洋二郎(さとう ようじろう)
1999年~国際武道大学ライフセービング部、勝浦LSC
大学入学式直後、真っ黒な先輩たちに勧誘され、特に部活は決めていなかったので面白そうだと思ったことがきっかけでライフセービングをはじめる。波乗りに夢中になり、パトロールにやりがいを感じて、「愛する人を守れますか?」に心を動かされ、今に至る。
現在はJLAの事務局員として事務業務全般、そしてJLAアカデミー本部、教育本部を担当している。