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ライフセービングを応援できることは大きな誇り:株式会社三洋物産 代表取締役副社長 盧昇様

2022.02.04 (Fri)

株式会社三洋物産および株式会社三洋販売(以下、2社を合わせて「三洋」)は、日本ライフセービング協会のオフィシャルゴールドパートナーです。このパートナーシップは2006年から継続されています。

長きに渡って日本ライフセービング協会に協賛していただいており、日本代表強化の支援をはじめ、三洋カップの開催にも支援をいただいている株式会社三洋物産 代表取締役副社長の盧昇様にお話を聞きました。

 

日本ライフセービング協会(以下、協会)のパートナーシップとなったキッカケとは?

盧:三洋物産はパチンコ·パチスロ遊技機を通じて、“日本の遊びをリードする”ことを目指しているエンターテイメントの会社です。『海物語』というパチンコ機が私ども三洋の代名詞とも言える機種で、1999年に初代『海物語』が誕生して以降、おかげさまで多くの人々から愛される存在になりました。この『海物語』が三洋の代表機種としてのポジションを確立した頃に、「海」にまつわる社会貢献活動を通じて恩返しをしたいという機運が社内で高まり、方法を模索していたところ、ライフセービングと出会ったのがきっかけとなります。個人的にヨットを嗜んだこともあったため、ライフセービング自体は表面的に知っていましたが、その中身についてはまったく知らなかったので、よく調べたところ、ライフセービングというのはとても尊い活動で、日本でもっと整理、発展されるべき分野だなと直感的に感じました。何よりもやはり、人と関わって活動されるという事が非常に良かった点と、スポーツという側面も持ち合わせているということで、そこから話が進みパートナーシップをさせていただく形となりました。

出会った当時の協会にはどのような印象を受けましたか?

盧:情熱があり、真っ直ぐでひたむきな印象でした。当時お会いしたのは小峯前理事長でしたが、小峯さんはじめ協会の皆さん、選手、そして関係する多くの方々において、「ライフセービングとはどういうものなのか」が育まれていて、その理念が広く浸透していることに感銘を受けました。協会の皆さんにお会いするたびに背筋が伸びるというか…。今でもその思いや考えは変わっていないと感じており、2019年に公益財団化されたことで、近年さまざまなプログラムやメディアとの向き合い方などがさらに洗練されてきたと感じています。

特別協賛である三洋カップの第1回大会はどのような印象でしたか?

盧:はじめてのことだったので、どうなるのだろうかという不安と期待が入り混じってましたが、結果的にはものすごく盛り上がり、どの競技も迫力や見応えがあり、日本選手も好成績を収め選手達の活躍も見ることができました。さらに海外選手との交流が持てたことで、スポーツ競技会以上の目的や趣旨が発揮されたとても素晴らしい大会となりました。また、大会を通じて泳力や走力、判断力というものが、ライフセービングの救助活動に結びついているということもわかり、1年目からこのような体験ができ、その後がとても楽しみになりました。

これまで一番印象に残っていることはありますか?

盧:日本代表の応援でエジプト(2010年世界選手権大会)とオーストラリア(2007年全豪大会)へ行 ったことです。エジプトでは日本との環境の違いから選手やスタッフの方々は大変だったかと思いますが、他国の選手からも賞賛されるほど、日本選手たちの高いパフォーマンスと活躍にとても感動したことを覚えています。オーストラリアでは、オーストラリア協会100周年を祝うレセプションに同席することができ、その国におけるライフセービングの大切さや誇りといったものを体感することができました。また、周辺のビーチを巡ると、ライフセーバーの活動拠点となるクラブハウスがあり、監視所と十分な救助機材も配備され、さらに24時間インターネットでビーチを見ることができるライブカメラも設置されていて、それらを自治体が整備していることに驚きました。同じ海洋国家の日本はいまだその域に至ってはいませんが、目指すべき1つの形がそこにあるということを知ることができました。オーストラリアでのこうしたクラブハウスや環境、そこで感じられる雰囲気などは、是非、多くの人たちに見ていただきたいです。

これからのライフセービングスポーツに期待することはなんですか?

盧:まだまだ日本においてのライフセービングは発展、成長する余地が大きいと思います。もちろん、ライフセ ービング日本代表が世界トップのパフォーマンスを発揮することを期待しています。また、オリンピック種目になることがすべてではないと思いますが、2032年に予定されているブリスベンオリンピックで正式種目として採用されれば、注目されるチャンスですし、そこで活躍できれば、もっと上のステージに進むきっかけととなるのではないかと考えています。その時にはぜひ応援に行きたいと思います。

インタビュー後記

数年前の出来事ですが、引越し先で挨拶回りをした際にお隣さんから「ライフセービングを支援されている盧さんですよね?」と聞かれることがあったのですが、こんなところで声をかけられるとは思ってもいませんでした。どうやらその方の息子さんが大学生でライフセービングと関わりがあり、そこから尋ねられたそうです。ほかのところでも、ライフセービングをしていましたという社会人にお会いすることがあったり、今ではライフセービングから「三洋」という企業を知っていただけることが多くあります。

コロナ禍で活動することが難しいと思いますが、引き続きできる限りの支援をしていきたいと考えておりますので、知恵と工夫を働かせて前に進んでもらえたら嬉しいです。

 

お話ししてくれた方:株式会社三洋物産 代表取締役副社長 盧昇様

株式会社三洋物産 代表取締役副社長。1972年生まれ。愛知県出身。幼少期は野球やサッカーなどを習い、母親の影響によりはじめた水泳は得意だった。大学時代にはヨットで葉山から江ノ島の海を楽しむ。大学卒業後は大手生命保険会社での勤務を経て、2002年から家業である三洋物産に入社し、現在に至る。

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