子どもの頃、周りの大人や学校の先生から
「人の役に立ちなさい」
「思いやりの心を持ちましょう」
という言葉を多くの場面で聞いてきました。
言葉では分かっているものの、それはどういうことなのか、どうすればいいことなのかはよくわかっていませんでしたし、それほど意識したこともありませんでした。
その後、大学に進学しサッカーを続けようと思っていましたが、それをも上回るライフセービングとの強烈な出会いがありました。それは、ライフセービングを通じて少しでも世のため人のために役に立とう、という理念との出会いでした。
「人の役に立ちなさい」という教えを実践・実現できる活動がズバリここにある、と私の心の深いところにピタッとパズルのピースがはまる感覚でした。
この理念や考え方に少なからず共感共鳴して集まった仲間との出会い。
その仲間とともにダイナミックに活動し、理念と実践のサイクルによりお互いが人間として磨かれ育まれていく実感。生命の大切さを学び、より安全な社会を構築する。そして、そのことを次世代につないでいく。
これらのこと全てがライフセービングで実現できるのではないかと思っています。
ライフセーバーが活躍しなければならない社会のその先の、ライフセーバーが活躍しなくてもよい社会を求めて、より一層のご支援をお願いする次第です。
川地 政夫
Masao KAWACHI
公益財団法人日本ライフセービング協会 事務局長
日本体育大学ライフセービング部 OB(第6期)