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私とライフセービング

Vol.26 – 鎌田綾子 / Ayako KAMATA

2021.05.04 (Tue)

「私、何で今でもライフセービング活動 続けているんだろう・・・」
今回のこの企画で考える機会をいただきました。
小さい頃から続けていた水泳。

日本女子体育大学に入学し、大学では水泳部に入りたくないと思っていた私に、黄色いウィンブレを着た先輩に、「海、好き?」と声をかけられたのがライフセービングとの出会いでした。
とはいっても、「ライフセービング」なんていう言葉を聞いても、何をすることなのかもわからない、知らない。
だけど、先輩方の目がとてもキラキラしていて、その人々に惹かれてやってみようと。
とても不純な思いで始めたことを、つい最近のことのように思います。

それから30数年経ってしまいました。
だけど、私はこの期間、ずっとライフセービング活動を継続できていたわけではありません。
大学卒業後は地方に就職となり、その後結婚。札幌での生活となったため、海に行くことすらなくなりました。
20代後半に戻ってきた時、女性もパトロールができることを知り、仲間たちの誘いもあり、6年のブランクのなか、活動を再開。

主人の協力・理解もあり、下田市白浜でパトロール活動、レース、オーストラリアでブロンズ取得もしました。
活動がとても充実していた30歳の時、事故に巻き込まれ、思うように身体が動かない、気持ちが前に向かないなど、私自身も初めての感覚に陥り、そこで救われた・支えてくれたのは、ライフセービングで繋がった仲間たちでした。
その後、ライフセービング活動の一線からは外れ、自身の体験から興味関心が深まり、心理の仕事に就きました。
そのためか、夏のパトロール時期に、ディレクターから事故後のメンバーの対応について相談があったり、別の形でライフセービングと繋がっていました。

そして、40代後半になり、またライフセービング活動に携わることになった私は、これからどんなことができるか、私自身も楽しみです。
学生時代にがむしゃらになって、仲間たちとライフセービング活動を広めたい、水辺の事故をなくしたい、という思いで活動をしていた時の人と人との繋がりがあるから、今の私がいます。
ライフセービング活動の魅力は、本当に色々あります。
楽しい事ばかりではなく、自然の脅威を体感したこともたくさんあります。

だけど、私はやっぱり、ライフセービングを通して出会う、人との繋がりが魅力であり、そこから豊かにしてくれている自分自身の気持ち、充実感が、やはり続けたい、またやってみようと思った理由なのかもしれないと、今回、自分自身の今までを振り返り、感じたことです。
水辺で救助活動することだけがライフセービング活動ではありません。色々な形、関わり方、支援の仕方があると思います。
興味がある方、ぜひ一緒に活動してみませんか?

鎌田綾子
Ayako KAMATA

公益財団法人 日本ライフセービング協会
調査審議室 室長/倫理委員会 委員
特定非営利法人下田ライフセービングクラブ所属
日本女子体育大学ライフセービング部 卒業(1993年)

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