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私とライフセービング

Vol.32 – 高梨 洋子/ yoko TAKANASHI

2021.06.14 (Mon)

ライフセービングとの出会いは今から24年前1997年の順天堂大学入学時の部活・同好会説明会です。

当時は学外で他のスポーツをやっていたことから、学内で友達を作るために何か良い同好会はないか??海が好きだった両親に育てられたこともあり、海での活動をする当時の『ライフセービング同好会』へ入部を決めました。

入部後はベーシック講習会を受講しましたが、1年生の夏は他にやりたかったこともあり、海の監視活動には携わることはなく大学近くのプール施設での監視員のアルバイトのみ。

その年の秋ごろ、『勝浦の海に今から行くけど・・行ってみる??』と先輩に誘われ、急遽水着とウエットをもって車に乗り込み・・初めての勝浦へ

初めて見る勝浦の海

関東圏内にこんなに綺麗な海があるんだ・・と感動したのを覚えています。

監視活動をするならここがいい!!

そう思い大学2年の夏から勝浦で監視活動に携わるようになりました。

 

毎夏行く勝浦の海にすっかり魅了され、卒業後は勝浦にオープンしたタラソセラピー(海洋療法)施設に就職。その後もライフセービング活動を続けようと考えていましたが…

結婚し子育てをし始めるとライフセービング活動どころではない毎日。

誰かのために…の前に、家族を守るのが私の役割でしたから、日々の生活の中に『ライフセービング活動』をする時間はなく…もうライフセービング活動に携わることはないだろうと思っていました。

息子が幼稚園に上がった年、自然や環境問題について考えながら、田植えやキャンドル作りなどを行う団体『かつうらこどもエコクラブ』をお友達家族と立ち上げ、活動していた時に転機が訪れます。

勝浦LSC地域教育担当の灰野君から『一緒にビーチクリーン活動をしませんか?』と声をかけてもらい、それをきっかけに毎夏『かつうらこどもエコクラブ』メンバーで勝浦の4浜のビーチクリーン活動を行うようになりました。

さらにその数年後…『ライフセービングのジュニアの大会があるのででてみませんか??』と学生からの誘いがあり、2015年にエコクラブメンバー4人で『全日本ジュニア』の大会に初出場。翌年には一緒にビーチクリーンをしていたメンバーがさらに加わり『勝浦LSCジュニアチーム』が本格的に始動しました。

エコクラブを一緒活動を立ち上げた渡辺舞さんと共に、指導してくれるコーチの手配やイベントの企画を行い、ジュニアチームの活動もだいぶ軌道に乗りました。

毎回ボランティアで指導してくれる学生や社会人のおかげで、少しずつですが地域クラブとしての活動が定着しつつあります。

 

私自身は4年前に末っ子が小学生に上がり、徐々に自分の時間が持てるようになりました。何かクラブへの恩返しはできないかと考えていた時、学生たちが監視活動の人員集めに苦労しているという話を聞いて、失効していたサーフライフセーバーの資格を取り直す決意を固めます。当時39歳…学生と同じレベルではできないが、監視活動において最も重要なのは『未然に防ぐこと』この部分であれば、今の私にも何かできることはある。そう言い聞かせてライフセーバーとして復帰をしました。

大学卒業から16年・・・久しぶりの監視活動にトランシーバーってどうやって話すんだっけ??と思いつつ(笑)子どもが学校に行っている時間帯だけ監視活動をお手伝いするようになりました。

2015年にジュニアとして大会に出場した子供たちは『自分の身は自分で守る』をモットーに活動をし、主軸メンバーだった子供たちは今年中学3年生。

スイム、ボード、走りも大人に負けないくらいに急成長。

来年はいよいよベーシックが受講できる年齢になります。

『自分の身は自分で守る』から『自分たちの海を守る』そんな存在に成長する過程を見られるなんて当時は思いもしませんでした。

『一緒にビーチクリーンをしませんか?』からスタートした活動。

ジュニアから育った子供たちが『サーフライフセーバー』として勝浦の海に立つ日も目前。

課題は沢山あるとは思いますが、ここがゴールではなく、ジュニアから育った子供たちが地元の海を守り、今度はジュニアの子どもに指導し・・育てていく

そんな素敵な循環…最幸だろうなぁーと想像する毎日です。

ライフセービングは監視活動だけではありません、自分にできることを見つけてそれぞれがその時にできるライフセービング活動を一緒にやってみませんか?

 

 

 

高梨 洋子
yoko TAKANASHI

勝浦ライフセービングクラブ所属

勝浦ライフセービングクラブジュニア&ユース後援会事務局長

順天堂大学ライフセービングクラブ卒業

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