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私とライフセービング

Vol.38 – 帯谷永理/ Eri OBIYA

2021.12.02 (Thu)

幼い頃から水は友達だった。8つほどの習い事の中でも、中学受験勉強中も週1回の水泳は1番良い気分転換で、水の中は心地よかった。大学生になり、アルバイトとして、鎌倉でライフセービングを始めた私は、ずっと何かの片手間に人の命を預かる活動をすることに割り切れないものを感じていた。体力、泳力をつけるために再度泳ぎ始めるも、自分のボードを買ってオフシーズンに練習するという発想も無かった。救命の世界に興味が増し、医学部に進学後、腰越、由比ヶ浜の監視長を務めるも、どこか自信は持てなかった。

安全で楽しい、事故の無い海を守るためには、ライフセーバーが切磋琢磨していつでも練習できる環境を作り、またmarine education、つまり子供たちをウォーターマンに育てて、自分の身を守ることができるようにすることが必要だと考えるようになった。そして、2018年、ライフセーバーであった主人とともにYUIGAHAMA Surf & Sportsを設立した。今では通年週に10コマの練習を子供達約50人、コーチ14人が行っている。

私自身も健康スポーツ医の資格を取得し、健康維持、病気の予防のための生涯スポーツの推進や、CPRの普及に努めている。

4年経ち、YSSは多くのサーフライフセービング競技者が集まり練習する場所となり、表彰台に乗る選手も増えた。そして、オフシーズン含めて通年、YSSメンバーのいる由比ヶ浜は安全な場所になってきている。この輪をどんどん広めていきたいと思う。

そして何より今思うことは、サーフライフセービングは素晴らしいスポーツだということだ。子供達にとって、身近なヒーローがYSSにはたくさんいる。さらに世界にはプロとして活躍する偉大で気さくなヒーローがいて、スポーツでつながれる。YSSの子供達、大学生を、地元の方々をはじめ、同じコンペキャップをかぶるSurfers Paradiseの選手たち、ENGINEディレクターであり競泳の元オリンピアンAndrew Lauterstein、世界のENGINEアスリートたちが応援してくれる。何事にも妥協しない、YSSスピリットに共感する方、是非一度練習に来てください。


YSSメンバーと


Jamo Porterと


(左)主人 帯谷大樹 (中央)Jordan Mercer (右)息子 帯谷櫂


由比ガ浜にて 2007年

帯谷永理
Eri OBIYA

慶應義塾大学環境情報学部卒

日本医科大学医学部卒

産婦人科専門医

健康スポーツ医

産業医

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