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私とライフセービング

Vol.50 – 原 伸輔/ Shinsuke HARA

2023.12.25 (Mon)

そうあれは、
東海大学海洋学部に入学し、海の大学に入ったからには海に関わる部活をやりたいなと考えていたところ、学科のオリエンテーションのカヌー実習の際にウォーターセーフティで来ていたLOCOの先輩方に出会い、中見先生のギラギラしたまなざしと楽しそうに海を語る表情にすっかり魅せられてしまい、そそくさと入部した、それがライフセービングを始めるきっかけだった。

せっかくパトロールをするなら厳しいところで、と思い、西浜SLSCの先輩方が「うちは日本一だから」、と今聞けば怒られるような(でもそのプライドは今も持ち続けながら)言葉と気概にここだと決めて西浜の夏へ。

当時は、文字にはできないような理不尽さとパワ●●に耐えながら、くっそーという気持ちと、なによりその年に経験した事故に、こんなことは2度と起こしてはいけないという気持ちになって活動を続けている。

ライフセービング。学生の時はパトロール、ジュニアプログラム、競技、ビーチクリーン、講習会、最近ではオリンピックにサーフィンやトライアスロンなど色々なウォータースポーツの安全管理に携わり、公務機関への技術伝達講習会など想像もできなかったことまで活動が広がっている。

またライフセーバーが水辺を離れ陸上でも活躍できる場が広がったことも大きなトピックだと感じている。例えばフェスなどの野外音楽イベントやマラソン等でのレスキューの仕事や、ハーレーダビッドソンでのBLS普及活動などライフセービングサポーター講習のようなものを15年前からやっている。一般的にライフセーバーの認知度としてだけでなく、必要性を奉仕活動としてだけではなく、業務として行えていることは大きな価値だと思う。

なにより海が好きで、パトロールが楽しく、ライフセービングに携わる人たちが清々しくて、学ぶことばかり。だから続けることができる。

IRBやPWCだけでなくドローンやAIもパトロールに活用されようとしている現在、それでもなお問われるのは、人間ライフセーバーかと思う。消防、警察、海上保安庁、自衛隊。それぞれの公務機関、ほか民間団体にない強み、『事故を未然に防ぐ』、能動的に動くことができるのがライフセーバーだと思う。

命を守ること、監視の技術、事故を防ぐ声掛けのコミュニケーション能力、テクノロジーでなく人間らしく、潮臭く、ライフセーバーがライフガードとして認識され社会的地位を確固たるものにするために、いまや西浜で始めたジュニアプログラムの子たちが、JLAを引っ張っている。オヤジになったけれど、できることをこれからも粛々とやっていきたい。

原 伸輔
Shinsuke HARA

1998年 東海大学海洋学部ライフセービングクラブLOCO入部、同年から西浜サーフライフセービングクラブにも所属

LOCO主将、西浜パトロールキャプテンを務め、入谷理事長とともに西浜のジュニアプログラムの立ち上げも行う。

現在JLAサーフ、IRBインストラクターとしても活動中。

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