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私とライフセービング

Vol.29 – 安達 雄太 / Yuta ADACHI

2021.05.24 (Mon)

私が生きてきた人生、半分の話です。1999年の世紀末、高校を卒業し浪人生となりました。一年間、体育大学を目指し、勉強と運動に励みながら、じっくり自分と向き合う時間の中で、自分が今まで培ってきた水泳での泳力、野球での脚力を生かしたスポーツがしたいと考えました。幼い頃から家族で海に遊びに行っていたこともあり、まさに自分に合っているスポーツこそライフセービングなのではないかと思い、当時、ライフセービング同好会のあった順天堂大学に入学。それが私のライフセービングとの出会いです。 

 

ライフセービングスポーツに魅了されての活動スタート。パトロール活動があるのは後から知りました。スポーツで競い合う中、また自分を高めることで、それが人を救うことに繋がるといったライフセービングの考え方は、私にとって魅力的なものでした。素晴らしい仲間たちとの出会いもあり、順天堂大学のメンバーで構成されている九十九里の浜に所属。2年生の時には下田白浜のパトロールにも参加させていただき、経験を積みました。大学時代は大会に向けて、そして、パトロール活動に向けて充実な日々。ライフセービングのおかげで最高な4年間を過ごすことができました。卒業後は夢であった教員の道へ。有り難いことにライフセービングを続けられる環境にあったので、社会人になってからも夏のパトロールを中心に活動をしました。 

 

就職から数年、結婚、子育てと、自分のライフスタイルが変わっていく中、九十九里LSCの鴨川地区(城崎、内浦)で学生のアドバイザーという形で8年間活動。しかしながら、夏以外でなかなか海に行くことができず、大会に出場する機会も少なくなってきました。また、自分の子どもが増えるにつれ、パトロールの日数も減ってきましたが、「必ず6日間は入ろう!」と心に決め、活動を続けました。ある年、私のライフセービングに変化が起きます。先輩からの勧めで岩井臨海学園に指導員として参加。そこで、子どもにライフセービングを教える楽しさや重要性を改めて実感。自分の経験だけの知識を伝える訳にはいかないと反省をし、35歳の時にアドバンス・ライフセーバーを取得。さらには、自分の子ども全員が小学生に上がるタイミングを見計らい、指導員資格を取得しました。

 

更に流れは続きます。毎夏、家族で様々な海に遊びに行っていたことも影響し、子ども達もジュニア・ライフセービングを始めることに。千葉の海が好きなことと、大学時代の先輩にお世話になっていたこともあり、勝浦LSCに所属し、家族でライフセービングのある生活へ。また、大学時代に何度もレースで戦った同期との出会いもあり、海で練習する環境も整い、2018年、本格的にライフセービングスポーツへも復帰することとなりました。ライフセービングから繋がる素晴らしいご縁のおかげで、指導員として、教育本部の委員として、保護者として、オフィシャルとして、競技者として、慌ただしくもありますが、学生時代のような充実した日々を過ごしております。 

 

現在、子ども達に水の楽しさと安全教育を広めるため『e-Lifesaving』サイトの開発に携わっております。ずっとほしかったライフセービングをテーマにした教材。私にとっては夢のようです。是非、覗いていただいて、https://elearning.jla-lifesaving.or.jp/ ご活用いただき、更には広めていただけたら幸いです。教育から水辺の事故ゼロを目指して!

最後に、先日、1年半ぶりに大会に出場しました。2018年に復帰したばかりなので、自分の中のイメージは20代でしたが、なんと最年長選手でした。でも、最高に楽しい一日でした。約10年のブランクがあっても、十分すぎるほど楽しいレースはできます。私の原点のライフセービングスポーツ、20年経ってもその魅力は失われません。いつか親子でレースができる日を目指して、私の楽しみはまだまだ続きます。 

 

自分のライフスタイルに合わせながら続けていくことのできるライフセービング。どんなきっかけでも、どんなタイミングでも、どんなかかわり方でも構いません。皆さんもこの魅力的な活動に参加しませんか?いつかこの記事を読んだ方と一緒に活動ができることを楽しみにしております。

安達雄太
Yuta ADACHI

公益財団法人 日本ライフセービング協会

教育本部 学校教育推進委員

順天堂大学ライフセービング部OB

勝浦ライフセービングクラブ所属

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