3.11 Water Safety Week 2021

【私の想い】 日本財団 海洋事業担当常務理事 海野光行

2021.03.07 (Sun)

■ 私の想い 2021.3.7 ■

日本財団 海洋事業担当常務理事
海野光行

 

この1年、コロナ禍にテレビなどで「正しく恐れる」という言葉を聞いたという方は多いのではないでしょうか。何が危ないのかを知り、いたずらに恐がるのではなく、どうしたらその危険を回避できるか、正確な情報を得て行動することを説く言葉です。これはコロナに限ったことではありません。

日本財団が数年前、海に関するアンケートをとった際、1年間で1日も海に行かない10代が40%もいて)驚いたことがありました。また、多くの小中学校で臨海学校が廃止され、実施している学校は全国に12%しかないというデータもありました。その理由のひとつは、「海は危ないから」というものでした。東日本大震災以来、その印象を強く持ってしまったという人は少なくないかもしれません。

しかし日本は海に囲まれた島国です。私たちは代々海から恵みをいただき、海と共に生きてきました。このまま「危ないから」と遠ざかり、海を楽しむことを忘れてしまうのはもったいない。もっと海に親しんでほしいという想いから、私たちは「海と日本PROJECT」を立ち上げました。この考えに共感してくださった専門家や企業、学校の間で多くの取り組みが立ち上がり、全国で楽しみながら海を学ぶ人たちが増えています。

子どもたちを海から遠ざけることは、彼らから海を楽しむ機会を奪うだけでなく、海の何が危ないかを学ぶ機会をも奪ってしまっているとはいえないでしょうか。私は、震災の記憶をもたないこれからの世代の子どもたちが、海をよく知らないまま大人になることにこそ危機感を覚えます。

震災時、昔から伝えられていた高台には波が届かず、そこまで避難して助かった方がいました。このように、昔から伝わることには、経験に基づいた教訓が残されていることがあります。震災の記憶というと、恐ろしさが強調されてしまいがちですが、この10年間、日本の人々がどのようにあの出来事を乗り越えてきたか、重要なのはその経験をしっかりと伝えることではないでしょうか。有事に身を守るための知恵や、助け合う気持ち、乗り越える強さこそ、次世代に語り継がれるべき記憶だと思います。

海を正しく恐れる。そのために、昔から伝わる教えを守り、ジュニアライフセービング教室のような機会を利用して必要な知識や技術を身につけること。今は気軽に利用できるテクノロジーもあります。若い人たちには、正しく海を知り、楽しみながらも身を守るすべを身に着けてほしいと思っています。

<ジュニアライフセービング教室などの協会事業の一部は、日本財団から助成をいただき展開しています。>

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